ヤンマー研修レポート ~汎用ディーゼルエンジン基礎編~

2021年06月17日

みなさん、初めまして。

20214月入社 非常用自家発電設備の施工管理を担当しております技術部技術グループの田中です。

私は同期入社の4名と共に2021年6月1日~3日の3日間、滋賀県長浜市にあるヤンマーグローバル研修センターでエンジンに関する研修を受講してきましたのでレポートにてご紹介いたします。

 

今回受講した内容は、実務経験0~1年目向けの「汎用ディーゼルエンジン基礎」で、3日間かけてエンジンの分解と組立を行い、エンジンの内部構造と動きを学ぶというものです。

研修センターでは、他にも、3~5年目向けの「汎用Tier4エンジン」や「舶用ディーゼルエンジン基礎」等が実施されていました。

 

【Day1】

研修は弊社5名と他企業の方1名の計6名でスタートしました。

最初に施設の利用方法や体温の記入などの簡単なオリエンテーションを行い、エンジンの歴史と動作原理を学んだ後、3人1組でエンジンの分解に取り掛かりました。

 

初めは工具を使うことに苦戦しなかなかうまく進みませんでしたが、講師の説明を受けて工具でボルトを緩めていくと、エンジンの内部があらわになっていきました。

今までは組立後の完成したエンジンしか見る機会がなかったため、分解されたエンジンを見ることができた楽しさと、この後にうまく組み立てられるのか不安もありました。

 

1日目は皆と協力し無事、潤滑油抜きまで終わらせることが出来ました。

※潤滑油抜き中

 

研修終了後は、同期みんなで外食!と行きたいところですが、新型コロナウィルス感染予防のため、そうはいかず…

周辺の飲食店は閉店時間のため、スーパーで買い物し各自部屋で済ませました。(憎き新型コロナウィルスめっ!!)

そんな中、活発な同期Aさんはレンタサイクルで琵琶湖を一周しようと考えていたようでした。

翌日は分解を終わらせて組立てることになっていますが、そんなに余裕をかましていて大丈夫なのでしょうか…。

心配性?堅実的な?私にはそんな冒険はできません。

 

Day2

翌朝、同期のAさんに琵琶湖を1周したのか聞いたところ、ホテルマンに「絶対無理です」と言われてしなかったそうです(笑)

ちょっとしたサイクリング気分だったと思いますが、後で調べたら琵琶湖の周囲はナント!235.2キロ!!

235キロといったらハタノシステム本社から豊橋くらいの距離!そりゃ絶対無理だわっ!

知らないということは恐ろしいことだと痛感した瞬間でした。

 

2日目は、昨日に続いてエンジンの分解をしていきます。

オイルパンを外すためにシリンダーブロックを立てますが、エンジンは重量があり特に苦労しました。ピストンやクランク軸などを外し、やっと分解が終了しました!(達成感!)

※分解終了

 

その後、すぐに組立を開始。

分解とは逆の順序で締め付けを行うのですが、分解とは違い締め付けの順番や強さに気をつけながら行います。

なぜなら、エンジンは始動すると熱を発し振動します。

それによりボルトの締め付けが弱いと熱や振動でバランスが崩れ、強すぎると部品の破損やボルトが切れるため、ボルトの締め付けは計算されて設計されています。

それによりトルクレンチという定められたトルク値で締め付けができる工具を使いました。

作業後は緩みがないか再度トルクレンチを使いダブルチェックも行いました。

 

本日は、クランクシャフトとピストンを取付けて終了です。

※クランクシャフト取付中

 

2日目の研修は高い集中力を要し、終始緊張の連続だったため研修終了後は皆疲れてグッタリでした。

ちなみに1日目に琵琶湖をサイクリングで1周すると張り切っていたAさんは疲れから20時に就寝してしまったくらいです。

さすがに20時には眠れなかったので私は一人で散策に出かけました。

琵琶湖周辺を歩いていると、野良猫に出会いましたが全然警戒していませんでした。

恐らく琵琶湖で釣りをしている人が餌をあげているので、警戒しないのかと思いました。

Day3

3日目は引き続きエンジンの組立をしていきます。

フライホイールの取り付けや弁椀の隙間調整などを行い、最後に冷却ファンを取り付けて組立が終了し、いよいよ試運転です。(無事に動くかドキドキ)

 

最初に私たちの班が試験を行いましたがエンジンは始動しません。

なぜ動かないのか不安でしたが、原因は組み立ての問題ではなくバッテリー側の断線のためということがわかり少し安心しました。

断線は担当講師が直してくれ改めて試運転!

断線が解消したことでエンジンは問題なく始動し、もう1組のエンジンも始動しました。これにてエンジンの分解と組立が終了です。(やったぁ~!達成感!!)

 

 

※試運転中

 

その後、座学を行い今回の研修は終了です。

座学では寒冷地の冷却水に含む不凍液の比率や排ガス規制など普段の業務では知ることの出来ないことを多く学びました。

 

入社して約2か月経ちますが、学びの毎日です。

今回の研修は特に新しい体験や学ぶことが多く、一人前になるための大きな一歩でした。今後は研修で学んだことを活かし、業務に取り組みたいと思います。

 

 

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